昨日はタイの友人たちと共に、埼玉県秩父市、椋神社の例大祭で行われた、龍勢祭り(りゅうせいまつり)に行ってきました。このお祭りの説明文によると、毎年10月の第二日曜日に実施されているもので、27の流派があり、毎年三十数本の龍勢(火薬を仕掛けた龍)を、轟音とともに天高く打ち上げるお祭りだそうです。この祭りで奉納する龍勢は、各流派の手作りで作成され、通称農民ロケットとも呼ばれているようです。そしてお祭りの名前は、打ち上げられたロケットがまるで龍の如き勢いであったことから、龍勢と呼ばれるようになったという説からきているとのことでした。そしてこのお祭りは、秩父市との姉妹都市提携で知られる、タイ東北部ヤソートン県ヤソートン市の年中行事であるロケット祭り(ブン・バン・ファイ)บุญบั้งไฟ ยโสธรとも共通していることから、当日会場にはタイのヤソートン市の市長をはじめとした、多数の関係者が来日していました。ちなみにヤソートン県出身のタイの友人に、タイでのロケット祭り(ブン・バン・ファイ)บุญบั้งไฟ ยโสธรのお話をうかがうと、祭りの目的は「雨乞い」だそうです。日本でも、農業と深い関わりを持つ祭りが数多くありますが、このロケット祭りも、そうした農業にまつわる祭りのひとつだそうです。では、どうして空に向かって、ロケットを打ち上げるのかというと、天気を司る神である蛇神ナーガを目覚めさせるために、ナーガの住むといわれる天空に向かって、ロケットを打ち上げるのだそうです(ナーガは、5つの頭を持つ蛇の形をした神様で、元々はヒンドゥー教の神ですが、タイの寺院やクメール遺跡でも、祭られていることが多い)。ちなみにタイでは毎年4月、タイ正月ソンクランが行われ、互いに水を掛け合うことによって、雨季の到来を祝うのですが、農業が中心のタイ東北部では、ソンクランだけでは不十分であるため、さらに強力な方法を用いて、雨を降らせるように祈るとのことでした。このため、ロケット祭り(ブン・バン・ファイ)のパレードや、打ち上げられるロケットなどには、ナーガをイメージした装飾が多く見られるということです。話が長くなりましたが、今回、日本でタイと共通したお祭りが開かれていることを知り、とても良い体験をすることができました。このことから、毎年5月にタイで開催されるロケット祭り(ブン・バン・ファイ)บุญบั้งไฟ ยโสธรも、是非生で見てみたいと思いました。
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