さて、タイの食料品展示会では様々な料理を見て食べて満喫したわけですが、会場を案内してくれたTui&Por夫妻は夕方から仕事だということで、来年また再会することを誓いここでお別れとなりました。そして次に向かったのは、タイのフリーマケットでMr.Kornに紹介してもらったMr.Brownの家です。彼もEnduro Classic Thailandのメンバーで、クラブの中では皆から慕われる兄貴的な存在だとMr.Kornが話していました。そして彼の家に到着するやいなや目に飛び込んできたのは、オートバイの山が家を取り囲んでいる?ここはMotorcycle Graveyard?と思うような光景でした。Mr.BrownもMr.Korn同様、車両やパーツを収集する癖があるようで、家族にも呆れられた様子でした。私が興味津々にオートバイの山を見ていると、どうした?ヘビでも探しているのか?そこにはいないぞ!とMr.Brownがからかいます。それもそのはず、彼の家は大自然に囲まれたジャングルの奥地のような場所にありました。毒ヘビをはじめ、見たことのない程マッスルな蚊や、赤いアリ(ゴマぐらいの大きさで、噛まれると皮膚をライターの火で炙ったような痛みがでる)と格闘しながら見学させていただきました。Mr.Brownは若い頃、ミュージシャンをしていたそうで、ギター片手に世界中を旅して回ったそうです。日本にも30年前に来たことがあるそうで、その時の思い出話もしてくれました。
Day5 pm:Mr.Brown's house in Nonthaburi
Day5 pm:Mr.Brown's house in Nonthaburi
Mr.Brownの家で世間話をしていると、時間はあっという間に過ぎ、あたりはすっかり暗くなっていました。日本から来た私を温かく迎え入れてくれたMr.Brownの家族にお礼を言い、この日は早めにホテルへもどる事にしました。Mr.Kornと別れ、ホテル付近のレストランで夜食をとっていると、レストランの真向かいにある公園に、何やら怪しげな強面の若者が立っていました。はじめ行商の方かと思い、警戒しながら見ておりましたが、時間が経つにつれ、仲間と思われる連中がユラユラと集まってきました。よく見ると彼らは自転車、しかもバキバキに極めたローチャリ(LowRider bicycle)に乗ってきているではありませんか!さらに女の子も数名います。彼らの中にはちゃんとメキシカン(チョロ・チョラ)ファッションでキメている者もおり、ローチャリもオプションパーツがテンコ盛りで、しっかりと美しく仕上げてありました。そんな状況を見て、ローライダー好きな私は我慢ができず、食べていた料理を残し形振り構わずに彼らに近づき、タイでのローライダーカルチャーについて質問してみました。そうすると、彼らは快く私の質問に答えてくれました。まず、タイではローライダー好きの人々は大勢いるようですが、アメリカ車を輸入するには大変高い関税を払わなければいけないようです。(あとバンコク市内では、古い車を走らせることが禁じられているようで、所有している人は夜などにコソコソ乗っています。また、左ハンドルの問題等あげたらきりがないようです。)そう言った理由から、一般人にはアメリカ車を買うことが難しいとのことで、彼らのように自転車の改造に情熱をむける人々が多くいると話していました。ローチャリの部品はどこで買うのかと聞くと、ほとんどがeBayでアメリカから輸入していると言います。しかもタイにはローライダーの情報を取り上げた専門誌はなく、インターネットで情報を収集し勉強していると言ってました。(話を聞けば聞くほど、数十年前の日本を思い出し胸が熱くなりました。)彼らとは、もっと話をしたかったのですが、時間がないとのことで最後に集合写真を撮らせていただき、その場でお別れをしました。
タイの古い街並みに消えていく彼らの後姿を眺めながら、自分はこの国の人々から多くの物を学んでいると感じました。この日の夜は、タイ人の優しさと懐の深さの余韻に浸りながら寝床に着きました。
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